つちおとVol.137
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 今後は、納品書や起案書等もペーパーレスにしていきたいです。ITを活用した業務改革の波及効果は、労働時間の短縮による生産性の向上だけではなく、他部門への人材協力などの新たな改革にも繋がります。堀江常務: 当社の業務改革では、現場技術を用いました。現場の運営は、モノ(仕組み)を分解し、組み立て、組み合わせる必要があります。それこそが、DX(デジタルトランスフォーメーション)の考え方です。しかし、本社の職員だけでは、従来の固定観念が先行し、大胆な業務改革が進みにくいです。そこで、ITを活用した業務改革を着実に成功させるために、現場の技術者を本社へ配置転換しました。その結果、一つの作業を分解し、時間と費用対効果を分け、再構築できる人を組み合わせることができました。ら自分のせいになる」と思っています。 技術者は、つくるモノに対して責任をもたなければなりません。つくったモノが失敗作であれば、それは全て自分の責任です。 過去の現場では、ブロックの線形が非常に悪かったため、自分が重機を使ってブロックを壊しました。もちろん、ブロックを積んだ職人さんの立場からみれば、とても気分が悪かったと思います。しかし、「責任をとるのは自分」という思いが、そうさせたのです。その後、その職人さんはブロック積みを一番任せられる人材となりました。失敗から飛躍した人のうちの一人です。 私はそういう意識で物事を見ていますので…、偏屈者だったのでしょうね(笑)。平塚社長: 私の顔を見て言わないでください(大笑)。平塚社長: そうですね。適材適所な人員配置も成功要因です。内勤者は現場を知る必要があり、現場職員は内勤業務を知ることが大切ですね。そして、部門間の垣根を越えた横断的な繋がりができた場合には、新たな発想の業務改革ができると確信しています。また、社内においても、気運が高まってきていると感じています。堀江常務: それは、「責任の所在」に関することです。特に、事業の最終責任者は誰なのか?を明確にする必要があります。平塚社長: そうですね。責任の所在は誰なのか?上司はしっかり理解しているのか?を明らかにする必要がありますね。特に、大きな事業で失敗したら、会社が大きな損害を被ります。昨今は情報がSNSによってすぐ世間に広まります。その結果、お客様からの信頼・信用を失い、取り返しがつかなくなることもあります。堀江常務: そう!信頼・信用については、私も言いたいことがあります。それは、自分の失敗と真正面から向き合うことです。失敗を他者や環境に転嫁した場合には、自分の失敗を失敗と認めなくなり、自分の成長が止まってしまいます。 私は「人を見たら人のせいにする、モノを見た―社員に望むことはありますか? 3特集.1

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