つちおとVol134
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 掘削は500mを越え、貫通まで残り半分です。最深部での記念写真撮影後は、映像で説明があった砕いた岩を搬出する「ずり出し」や、実際の100分の1規模での発破実演が行われました。発破実演では、体の芯に響くような振動が起き、参加者の多くは、迫力ある作業と音に驚きの声をあげていましたし、大変貴重な体験をすることが出来て本当に良かったと感想を述べていました。 多田トンネル現場見学会での私の1番の印象は、須山所長の想いでした。須山所長の地元住民への感謝の姿勢に、頭が下がる思いでした。「そこに暮らす人々の幸福を追求する」想いを感じた見学となりました。 貫通・完成まで安全に工程が進むことを祈っております。貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。ますが、一日でも早く、トンネルを完成し、住民の皆様の生活が快適になるように邁進いたします。 最後に、見学会では、整備、清掃した状態を皆様に見てもらいました。しかし、通常は、粉塵・騒音・高温多湿の劣悪な環境の中、いつ崩れてくるかわからない切羽を相手に、命懸けで前へ進んでおります。本音と建て前があるなかで、このような命を懸ける仕事があるからこそ、快適で暮らしやすい未来があります。 私には、抗夫さん達の命をかけるその背中が眩しく見えています。 地域の皆様から工事に対するご理解とご協力を賜り、順調に進捗していますが、今後も無事故で早期に完成させることが使命であると肝に銘じ、工事を進めております。 トンネルという特殊な工事を進める道のりの中では、地域住民の方々に、多大なるご迷惑・ストレスをかけてしまいます。しかし、それを最小限に抑える努力を、住民の方の視点から最大限に考え、今日まで工事を進めさせていただくことが出来ました。 地域住民の方々から頂いた御恩を胸に、工期延長を考慮すれば、工期は約一年残っており土木部作業所長 須山 尚扉の奥では発破が行われています。“ずり出し”の実演5特集.2

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