つちおとVol134
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TSUCHIOTOつとひずみが出てくるはずだ。50年経った頃には、本社を立て替えてくれよ。」と言われたのでした。私は、当時、取締役営業部長で55歳、定年まであと5年、20年後も会社にいるとは思わなかったのですが、「はいわかりました。」と答えた事を覚えております。それから、翌年に常務となり、その後、社長を7年間務めました。その当時は公共事業の仕事が激減し、建設業が氷河期に入ったと言われた時代でした。苦しい経営状況でしたが、社員の皆さんの弛まぬ努力のおかげで良い成績で社長時代を全うすることができました。建設業では島根県1位の企業になるなど目標にしていたことも達成でき、満足して社長職を退き、次期社長に川上君を指名しました。会長になるとまた次の目標を立てました。それが「新社屋の建設」でした。これまで、心の底にあった藤井会長の願いが脳裏に浮かび〝新社屋を建てたい!〟と強く思うようになったのです。川上社長をはじめ役員会で決議し、平成27年12月の株主総会で承認され、おかげで新社屋を建設、完成することができました。竣工式の翌日、藤井会長の墓前に、「藤井さんとの約束を20年越しに果たすことができました。」と、完成の報告をしました。旧社屋より1.6倍も平面積が広く、満足する本社が出来上がりました。ワンフロア化したことで働きやすいと評価も高く、4階にはリフレッシュルームもあり、テラスからは松江市街や遠くに松江城も望めます。神庭会長:我が社は昭和19年創立で、川上社長で8代目となります。創業者の親族が経営を継ぐ同族企業ではなく〝チャンスがあれば誰でも社長にも役員にもなれる〟会社です。県内の建設業では、極めて珍しいことです。私自身、30歳で松江市へUターンし、他業種からの転身だったため、まさか社長や会長になるとは思ってもおりませんでした。チャンスは誰にでもあります。ぜひ、経営者になって松江土建をさらに育てていただきたいと思っております。そして、以前にも述べたことがありますが、以下の四つのことを私は願っています。まず、事故を起こさないことが一番です。無事故無災害で施工をしてください。これは経営理念にもうたっております。社長になったときに「経営理念」をつくり、特にこの一節が理念の要となっています。「人々」とは社員や社員の家族であり、また、お客様、協力会社、地域の皆様のことでもあります。「真心」を大切にして仕事に取り組んでください。社長になる以前は経営計画がなかったため、企画室を新設し、経営計画を策定し、平成18年10月から第一次中期経営計画をスタートさせました。社員が一致結束して目標に向かって達成する努力が大切です。そして、常に改革・改善を心掛け、更に発展することを願っております。社員の皆さんがクレドを実践するにあたり、「あいさつ」など、当たり前のことをする難しさを実感したかと思います。朝礼でも唱和しているように、素直な気持ちで取り組んでいただきたいです。これらのことを社員の皆さんが心に留めて仕事に取り組めば、間違いなく松江土建は「未来永劫」続きます。玄関に植えた松は「松樹千年翠」言われるように、変化する時代の中であっても、成長しながら変わらぬ姿で大きく輝きます。その松のように、我が社も末永く繁栄することを願っております。―新社屋完成にあたり、社員の皆さんに伝えたいことはありますか?一、 安全第一二、 そこに暮らす人々の幸福を追求すること三、 中期経営計画の継続四、 クレドを実践する 2

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